卒業を控えて・・・

今日、長男の学校の最後の個人懇談がありました。

この学校は子供たちの学校での様子を伝えるために、3学期にも懇談があります。

卒業を控えている者としては締めくくりとして、3学期の懇談は本当にありがたいものです。


 担任の先生から、

T君は、絶対に人が嫌がることをしません。乱暴もしません。

だから、みんなT君のことが大好きです。

校内を歩いていると、先生たちも、他の子供たちもみんながT君に声をかけるんです。

「がんばってるね」とか、「今日も元気だね」とか・・・必ず一言かけるんです。

T君も、それがうれしいようです。

と、言われました。


先生の言葉を聴いて、

この子を育てていく上で、心にいつも留めていたことが無駄ではなかったんだ・・・と感じ、

思わず涙が出そうになりました。



長男が養護学校の小学部に入学した頃は、他のお子さんたちと比べても大変手のかかる子でした。

おそらく先生方もどう対応してよいか困っておられただろうと思います。

私も、この子をこれからどうやって育てていこうか悩んでいる時期でもありました。

そんな時参加した育友会主催の茶話会で、先輩お母さんに言われたことがありました。


☆子供を幸せにしたいのなら、人から愛される子に育てなさい。

 字を書けるようになるよりも、言葉を話せるようになるよりも

 なによりも人に愛されることのほうが大切。

 人から愛される子は、困ったことが起きた時誰かが助けてくれる、誰かが手を差し伸べてくれる。

 これは、障碍ある子に限られたことではないのよ、みんな同じ。

 そのためには、子供を丸ごと認めてあげて。

 いっぱい愛情を注いで安心させてあげて。


あの頃は、他の子が言葉が話せるとか、○○ができるとか

そんなことがうらやましくて仕方がない時期でした。

だから、このお母さんの言葉はとても印象的で、救われた気持ちになったのでした。


あれから12年間、私なりにそのお母さんの言葉を心のどこかでいつも感じながら、

子供たちを育ててきました。

卒業を控えて、あの時私の気持ちを救ってくれた先輩お母さんの言葉に、

そして、長男に関わってくださったすべての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。